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同じチームで働いていても、知らないことは意外と多い
会社経営をしていると、あらためて感じるのが、仕事は一人ではできないということです。
皆様の会社もそうでしょうが、我々の施工管理業務という仕事は、現場も、段取りも、報告も、フォローも、すべて誰かとの連携の上で成り立っています。
だからこそ、技術や経験と同じくらい、チームとして動けることが大切だと思っています。
弊社は、毎月最終土曜日を出勤日にしており、半日「勉強会」と称して、様々な勉強や、自分が担当した現場の内容を横展開したり、新しい規程の説明を行ったりしています。
以前、その「勉強会」で行う勉強のネタを考えていた時に、自社の従業員同士の結束力やコミュニケーションの質をあげたいと思い、チームビルディングの取り組みを行おうと考えました。
そこで、いろいろと私なりにチームビルディングの取り組みについて調べ、実際に取り組んだ内容について今回はお話しをしていこうと思います。
会社で従業員をいくつかのチームに分けて、「NASAゲーム」を行ったことがありました。
NASAゲームとは、月で遭難したという設定のもと、生き延びるために限られた道具の中で何を優先するかをまず個人で考え、そのあとチームで話し合いながら答えをまとめていくワークです。
もともとこのゲームは、個人で考える時間のあとに、チームで合意形成しながら一つの答えをつくること、そしてその過程で傾聴やチームワークを試すことを目的にした内容として紹介されています。
実際にやってみると、予想以上に面白かったです。
社員にもとても好評で、ただゲームをして終わるのではなく、同じチームの人がどんな考え方をするのか、何を優先して判断するのか、普段の仕事では見えにくい一面を知ることができました。
「この人はこういう視点で物事を見ていたのか」
「普段は静かだけど、こういう場面ではしっかり意見を持っているんだな」
そんな発見がたくさんありました。
経営者として特に良かったと感じたのは、正解を出すことよりも、そこに至るまでの話し合いの過程が見えたことです。
仕事の現場でもそうですが、チームが強いかどうかは、単に能力の高い人が集まっているかでは決まりません。
お互いの意見を聞けるか。
自分の考えを言えるか。
違う意見が出たときに、感情的にならず整理できるか。
そういった部分が、実はチームの強さを大きく左右するのだと思います。
外部の情報を見ても、やはり信頼のあるチームにははっきりした強みがあるようです。
海外のある機関では、信頼の高い組織で働く人は、エンゲージメント、生産性、活力、満足度が高く、ストレスや病欠、燃え尽きも少ないと紹介されています。
また、心理的安全性をつくるうえでも、信頼は土台になるとされています。
また、研究でも、うまくいくチームには「共有認識」「双方向コミュニケーション」「信頼」が必要だとされているようです。
つまり、ただ集まっているだけではチームにはならないということです。
同じ方向を向き、ちゃんと会話ができて、互いを信頼できる関係があって、初めてチームとして力を発揮できる。
そう考えると、NASAゲームのような取り組みは、単なるレクリエーションではないと思っています。
むしろ、普段の仕事では見えにくいコミュニケーションのクセや、考え方の違い、チーム内の関係性を知るきっかけになります。
しかも、それを堅苦しい研修ではなく、自然なやりとりの中で感じられるのが大きいところです。
実際、日々の業務の中では、どうしても「役割」で相手を見ることが多くなります。
現場担当、事務、営業、管理、職長、若手。
もちろん役割は大事ですが、それだけで人を見ていると、本来持っている良さや考え方まではなかなか見えません。
でも、こうしたチームワークの場をつくると、仕事中とは違う角度から相手を見ることができます。
それが結果として、普段の現場での声かけや相談のしやすさにつながっていくのだと思います。
私は、チームビルディングというのは、特別なことをするためのものではなく、普段の仕事をもっとやりやすくするための土台づくりだと思っています。
現場が忙しい会社ほど、こういう時間は後回しになりがちです。
でも、忙しいからこそ、お互いを知り、話しやすくし、信頼関係をつくっておくことが大事です。
それが、いざというときの連携やフォローの速さにつながるからです。
今回のNASAゲームを通してあらためて感じたのは、同じ会社で働いていても、知らないことは意外と多いということでした。
だからこそ、チームとして強くなるためには、ただ一緒に働くだけではなく、お互いの考え方を知る機会、話す機会、理解し合う機会をつくることが必要なのだと思います。
これからも経営者として、仕事の成果だけでなく、チームとしての結束力やコミュニケーションの質も大切にしながら、会社づくりをしていきたいと思っています。
強い会社というのは、個人が強い会社ではなく、チームとして力を発揮できる会社なのだと、あらためて感じています。
皆さんの会社でも「NASAゲーム」に取り組んでみてはどうでしょうか?